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忠臣蔵ゆかりの藤の花の名所今島山唱行寺と日蓮坐像

唱行寺石段木彫日蓮坐像 武田鶯塘と山雪の句碑唱行寺の桜 唱行寺に咲く牡丹桜今島山唱行寺牡丹桜の花びらの絨毯 唱行寺に咲く牡丹の花藤の花の名所今島山唱行寺
木下街道を北東に、JR武蔵野線船橋法典駅を少し先のを左に曲がってしばらくして小高い丘の石段を昇ると、今島山唱行寺の境内が広がります。
丘は鬱蒼とした森に囲まれ、春には枝垂桜が本堂を彩りります。境内には大きな藤棚があり、藤の花の名所として知られています。初夏には牡丹、ツツジ、藤の花が参拝者を迎えてくれます。
鎌倉時代に活躍した日蓮宗の開祖日蓮聖人に帰依した念仏僧鐘阿彌が、主題坊日唱に改め、唱行寺を開きました。旧本山は正中山法華経寺。題目唱行に太鼓を初めて用いたことにより、「太鼓の霊場」とも呼ばれています。日蓮の弟子日法により作られた唱行寺の祖師像(日蓮聖人像)は市川市の文化財に指定されています。
唱行寺は忠臣蔵ゆかりのお寺でもあります。市川市柏井の地は当時梶川氏の所領たっだこともあり、江戸城松の廊下で浅野匠頭を制止した梶川与惣兵衛の裃(かみしも)と与惣兵衛の祖父母の塚が残されています。
境内にはまた、明治から昭和にかけて活躍した俳人武田鶯塘(おうとう)と山雪の句碑や、女人の霊を祀った「女人塚」、夫婦のむじなの霊を祀った「妙光法光霊神」碑などもあります。
春は牡丹桜も咲く美しい寺院です。

唱行寺と日蓮坐像

唱行寺の建つ地域は「今島田」と呼ばれ、この地にいた念仏僧鐘阿彌が、建長6年(1254)、日蓮聖人に帰依して改宗し、日蓮から主題坊日唱の法号を戴いて建立したのが、今島山唱行寺の起こりと伝えられています。
また、日唱は、それまで使用していた鐘鼓を捨て、日蓮の許しを得て題目唱行に初めて太鼓を用いたので、当時を「太鼓の霊場」と呼び、鐘鼓を埋めた場所が「鐘鼓塚」として境内に残っています。
当寺の祖師像は、日蓮の弟子日法の作と伝え、その姿は袈裟をかけ、右手に笏、左手に経巻を持った一般的な日蓮像です。総高38センチメートル、肩幅24センチメートル、裾張り45センチメートルの寄木造り、玉目で簡素な彫ですが、重みのある本格的な肖像彫刻といえます。昭和36年9月18日、「木彫日蓮坐像」として市川市有形文化財の指定を受けました。この像は、明応8年(1499)、元禄3年(1690)、昭和16年(1941)に修理された記録が残されていますが、平成2年に解体修理をおこないました。
さて、柏井周辺は元禄13年(1700)までは「忠臣蔵」で知られた梶川与惣兵衛の知行地でした。
境内には与惣兵衛の祖父母の墳墓や、また与惣兵衛の遺品などが寺宝として残されています。
平成5年3月 市川市教育委員会

文化財(市指定)−木彫日蓮坐像

木彫日蓮坐像(もくちょうにちれんざぞう)
唱行寺ご本尊の木彫日蓮坐像は、袈裟(けさ)をかけ、右手に笏(しゃく)、左手に巻子(かんす)を持った一般的な日蓮の坐像であり、本格的な肖像彫刻です。総高38cm、肩幅24cm、裾張り45cmの寄木造、玉眼(ぎょくがん)で、簡素な彫りですが、どっしりと重みのある姿です。頭部と本体は差し頸の形式で、両手と笏は昭和修理時に後補されています。
製作年代は明らかではありませんが、像内に明応8年(1499)の墨書銘のある修理部材が納められていることからすると、室町期以前の作と推定され、作者も日蓮の弟子の日法(にっぽう)と伝えられています。東京・池上本門寺にある正応元年(1228)在銘の日蓮聖人坐像は日法作ですが、唱行寺の日蓮坐像も本門寺像の形式を承けたもので、本格的な肖像彫刻といえます。
明応の修理銘は以下の通りです。
 
  唱行寺住持日慈
  明應八己未十一月七日ヨリ
  修補サスルモノナリ
  令伝久住広宣流布(令法?久住広宣流布)

像内にはこのほか元禄3年(1690)の修理銘や昭和16年(1941)に修理したときの古い両手首や笏なども納められています。

※ 玉眼(ぎょくがん)
水晶で作られた眼。木彫像の眼の部分をくり抜いて、内側から瞳を描いた水晶玉を当てます。

市川市ホームページより

忠臣蔵ゆかりの唱行寺

元禄14年(1701)3月14日、江戸城松の廊下で、赤穂藩藩主浅野匠頭長矩が高家筆頭吉良上野介義央を切りつけたさい、浅野匠頭を羽交い絞めにして止めた人物である、旗本梶川与惣兵衛は当時柏井の地を治め唱行寺に帰依していました。
江戸城殿中での刃傷沙汰の結末は、江戸城内での抜刀禁止の法度を破った浅野匠頭は切腹、抜刀しなかった吉良上野介はお構いなしに、そして法度を守って浅野氏を制止した梶川与惣兵衛は加増(領地を増える)されました。
その後、赤穂藩士47士は「吉良邸討ち入り」により仇討で本懐を遂げ、幕府より切腹処分を受けました。しかし、江戸の人々はこの一連の顛末に感動し、赤穂藩士は英雄視され、吉良上野介や梶川与惣兵衛は非道な悪役として憎まれることとなりました。梶川氏の加増に対する非難の声もあったのでしょう、結果、梶川氏は武士の身分と所領である柏井の地を捨てたそうです。
唱行寺には与惣兵衛の着ていた裃(かみしも)や、祖父母の供養塚が遺されています。唱行寺の石段についても、赤穂義士47士と関係する言い伝えがあります。
華やかな忠臣蔵の裏にある、何とも言えない、もの悲しさを覚えるようなお話が、唱行寺やこの柏井の地に今も伝わっています。


参考
市川市ホームページ
唱行寺門前の案内板
市川よみうり(2005年12月9日・2014年12月12日)
ウィッキペディア

今島山唱行寺牡丹桜

唱行寺に咲く牡丹桜唱行寺鐘楼堂を覆う牡丹桜の花青空に咲く唱行寺牡丹桜 唱行寺牡丹桜の花々 風に揺れる唱行寺の牡丹桜1風に揺れる唱行寺の牡丹桜2 天高く咲く唱行寺の八重桜1天高く咲く唱行寺の八重桜2 唱行寺に広がる牡丹桜の花びらの絨毯唱行寺鐘楼堂の周りに広がる花びらの絨毯

牡丹桜の名所 今島山唱行寺

今島山唱行寺駐車場脇と鐘楼堂脇に牡丹桜の木があります。鐘楼堂脇の牡丹桜の木は見上げるほど大きく、散ると花びらの絨毯が一面に広がります。

藤の花の名所 今島山唱行寺

唱行寺の二つの藤棚@唱行寺の二つの藤棚A唱行寺の二つの藤棚B唱行寺の二つの藤棚C唱行寺の二つの藤棚D唱行寺の満開の藤IN令和元年B今島山唱行寺の藤棚満開の唱行寺の藤の花陽の光に輝く唱行寺の藤の花濃い紫色の唱行寺の藤の花 白い藤の花と紫色の藤の花風になびく唱行寺の藤の花 藤棚の奥の躑躅の花光り輝く唱行寺の藤棚 唱行寺の紅いツツジの花色とりどりのツツジの花

藤の名所 今島山唱行寺

今島山唱行寺の石段を登り本堂前の広いスペースに大きな藤棚があります。唱行寺は市川市内でも有数の藤の花の名所です。初夏には紫色と白い藤の花が美しく咲き誇り、参拝者を迎えてくれます。藤棚の奥、本堂前の庭園にはツツジや牡丹が咲き、藤の花と共に境内を彩ります。

今島山唱行寺への交通案内と所在地

今島山唱行寺の最寄り駅と住所

  • JR総武線西船橋駅から白井行バス「上山町」下車徒歩7分
  • JR武蔵野線「船橋法典駅」より徒歩15分
  • 所在地:千葉県市川市柏井町1-1696
  • 見学は、唱行寺にお問い合わせください。
今島山唱行寺周辺の地図

今島山唱行寺周辺の案内図

姥山貝塚周辺案内図のPDF

今島山唱行寺近くの観光名所 ご案内

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中山法華経寺の塔頭寺院

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忠臣蔵ゆかりの唱行寺

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国指定史跡 姥山貝塚

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日蓮宗開祖日蓮聖人と中山法華経寺初代管主日常聖人ゆかりの小さな八幡宮。

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宝珠院多聞寺と二子藤の池

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寺内妙見神社

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満開の桜咲く中山法華経寺

桜の名所 中山法華経寺

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