八幡神社(北小岩)|北原白秋の歌碑の建つ江戸川近くの御社
江戸川区北小岩にある八幡神社は、江戸川土手のすぐ近く建つ小さな神社。境内には、大正時代に三谷と呼ばれた北小岩8町目の地に一年程住んだ詩人
北原白秋の歌碑も鳥居の脇に置かれています。春には門脇に桜も咲き、参拝する人を優しく迎えてくれます。八幡神社は小岩の風情と文化を今に伝える小さな御社です。
八幡神社(北小岩)
八幡神社
祭神は誉田別尊、相殿に倉稲魂尊をまつっています。創建は不詳ですが、元禄八年(1695)の記録には神社の名がみられます。
■地蔵菩薩像庚申塔(万治元年銘)
(江戸川区登有形文化財)
この地蔵は、詩人として知られる北原白秋ゆかりの三谷の地にあって、三谷地蔵として親しまれ、現在は境内右奥にある社務所の中に安置されています。銘文から、万治元年(1658)、庚申供養のために造立したことが知られます。庚申塔は、六十日に一度めぐってくる庚申の日の夜に、眠っている人の体内から三尸(さんし)という虫が天帝に罪過を告げ命を縮めるという中国の道教の教えに由来する庚申信仰の信者によって建てられました。
■北原白秋の歌碑
昭和三十六年、地元の人びとによって建てられました。境内入口の右側にあります。
昭和六十ニ年三月
江戸川区教育委員会
八幡神社門前案内板より
北原白秋の歌碑
いつしかに
なつのあわれとなりにけり
乾草小屋の 桃色の月
明治から昭和にかけて高雅な詩や歌で有名な北原白秋(1885〜1942)は、大正五年(1916―三十二歳の時)七月から約一年間、妻章子とともに、この小岩村字三谷の乾草商富田家の離れに居を構えました。ここを「
紫烟草舎」(現在、市川市
里見公園内に復元建設)と名付け、葛飾の風土や人情に見守られながら、短歌雑誌「煙草の花」を創刊したり、数多い短歌や詩、小品集などの素材を得ました。
昭和三十六年(1961)、地元小岩町(現在の北小岩)の人びとは、白秋がこの江戸川べりの農村に住み、風物を愛したことをしのび、八幡神社の境内に彼の歌碑を建てました。
平成十四年三月 江戸川区教育委員会
八幡神社鳥居脇北原白秋歌碑脇案内板より
出典・抜粋・引用および参考
八幡神社門前案内板より
八幡神社鳥居脇北原白秋歌碑脇案内板より
八幡神社(北小岩)の最寄り駅と住所
- 北総開発鉄道「新柴又駅」より徒歩8分。
- 京成線「京成小岩駅」より徒歩12分・「江戸川駅」より徒歩22分
- 所在地:東京都江戸川区北小岩8−23−19
北原白秋の旧居「紫烟草舎」とゆかりの観光名所
北原白秋が一時住んでいた寺院。白秋の歌碑と「真間の井」で有名。。
万葉集に詠われた「真間の手児奈」を祀る亀井院の向かいにある寺院。
北原白秋の住んだ江戸川西岸小岩にある茶室。門脇に歌碑があります。
八幡神社 北小岩
北原白秋の住んだ小岩に鎮座する神社。鳥居の脇に歌碑があります。