影向の松|国指定天然記念物の善養寺の美しい巨大な黒松
東京都江戸川区東小岩の星住山地蔵院善養寺の境内の真ん中に、鳥が翼広げて休んでいるように枝を四方に広げている一本の大きな
大きな黒松の樹があります。
国指定天然記念物の「影向の松」です。善養寺の仁王門または不動門をくぐると、正面に、まるで海に浮かぶ小島に繁茂する森のように、一本の巨大な松の木が白い砂利の海に浮かび上がります。樹齢600年以上と言われる影向の松は、一本の松の木と思えないほど、ほんとうに森かと思うほど繁茂している立派な松の木です。
善養寺の横綱山から眺める影向の松は、特に美しいです。また、影向の松の中をくぐり抜ける道もつくられていて、中から覗くとまるでジャングルジムように枝々が伸びています。
なお、善養寺の仁王門前の参道にも立派な黒松の並木道があります。影向の松を含めてこの黒松は、この地域が海に近かったことを今に伝えています。
国指定天然記念物 善養寺影向のマツ
善養寺影向のマツ
国指定天然記念物 平成23年9月21日指定
江戸川区登録天然記念物 昭和56年1月13日登録
影向のマツは、推定樹齢六百年余、主幹の樹高8m、根本付近の樹周約4.5mのクロマツです。地上2mの位置で四方に枝が伸び、東西方向約31m、南北方向約28mに及び、景観の秀麗さとあわせて日本屈指の威容を誇ります。
大町桂月「東京遊行記」(明治39年)に「一大老松の横にひろがる者あり、凡そ10間四方に及ぶ。支柱は百を以て数えうべし。(中略)東京付近、松の奇観はこの寺に尽きたり」とあります。鏑木清隆「新江東図説」(昭和12年)には「珍しいのは亭々として雲を凌ぐ星降りの松にも増して、その傍に巨大な傘をさしかけたような影向の松の方であろう」と書かれています。
昭和56年。四国の岡野松と日本一を競い、当時の大相撲行司木村庄之助氏によって東西の横綱に引き分けられました。その後、樹勢に衰えがみられましたが、平成14年度から平成23年夏までの樹勢回復事業により回復に向かっています。
平成23年11月
江戸川区教育委員会
善養寺影向の松前案内板より
出典・抜粋・引用および参考
善養寺仁王門前案内板
善養寺影向の松前案内板
善養寺横綱山前案内板
天明3年浅間山噴火横死者供養碑脇案内板
江戸川区ホームページ
ウィッキペデイァ
国指定天然記念物善養寺影向の松の最寄り駅と住所
- 京成本線「江戸川駅」徒歩15分
- JR総武線「小岩駅」より徒歩18分
- 東京都江戸川区東小岩2-24-2 善養寺境内
星住山地蔵院善養寺境内のご案内
国指定天然記念物 影向の松
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