星住山地蔵院善養寺|影向の松で知られる江戸川ほとりの古刹
星住山地蔵院善養寺は、江戸川区小岩の江戸川のほとりに雄大に繁茂する国指定天然記念物「
影向の松」で知られる室町時代に創建と伝えられる美しい古刹です。巨大な黒松影向の松が枝をいっぱいに広げていても余裕があるほど広々とした寺院です。善養寺の境内には、名横綱栃錦の横綱(注連縄)の祀られた仁王門や横綱山、びんずる尊者の祀られた本殿、小岩不動尊の名にふさわしい不動堂、新四国遍路道や天明3年浅間山噴火横死者供養碑などもあり見どころいっぱいの名刹です。
また、善養寺は行徳の
延命寺や浦安の
宝城院など近隣の真言宗豊山派の寺院の本山でもあります。その歴史の古さは、室町時代の
連歌師宗長が「東路のつと」の旅の帰り道に善養寺に泊まり酒を楽しんだ様子が書き記していることからもわかります。
善養寺は江戸川の豊かな自然と、小岩の住宅街の中にひっそりと広がる心癒される散歩道です。
星住山地蔵院善養寺
善養寺
善養寺は真言宗豊山派で星住山地蔵院と号します。室町時代の大永7年(1527)山城(京都)醍醐山の頼澄法印が霊夢のお告げによって小岩の地を訪れ、堂宇を建立したのがはじまりと伝えられています。しかし、永正6年(1509)の柴屋軒宗長「東路のつと」に当時の記事があることから、寺の草創は寺伝よりもさかのぼるものと考えられます。慶安元年(1648)徳川家から寺領10石の御朱印を受けた名刹で、現在の本尊地蔵菩薩は江戸時代の作です。境内に不動堂があり、「小岩不動尊」とも呼ばれています。
□影向の松(国指定天然記念物 平成23年9月21日指定)
(江戸川区登録天然記念物、昭和56年1月13日登録)
東西の枝の長さ約31メートル、南北28メートルに及ぶこの巨大な松は樹齢600年と推定され、繁茂面積では日本一を競います。「影向」とは神仏が姿をあらわすという意味です。
□天明3年浅間山噴火横死者供養碑
(東京都指定有形文化財 昭和48年7月指定)
(江戸川区登録有形文化財 昭和56年1月登録)
天明3年(1783)に起った信州浅間山噴火の犠牲者が当地先の江戸川へ流れつき、当寺に葬られました。この碑は13回忌にあたる寛政7年(1795)に地元の人々によって建てられました。
□小岩不動尊逆井道向石造道標
(江戸川区登録有形文化財、昭和58年3月登録)
□小岩不動尊市川道向石造道標
(江戸川区登録有形文化財、昭和58年3月登録)
2基とも当寺への道を示す道標です。
平成23年11月
江戸川区教育委員会
善養寺仁王門前案内板より
出典・抜粋・引用および参考
善養寺仁王門前案内板
善養寺影向の松前案内板
善養寺横綱山前案内板
天明3年浅間山噴火横死者供養碑脇案内板
江戸川区ホームページ
紀元二千六百年記念 第6卷 地誌其一 葛飾誌略
ウィッキペデイァ
星住山地蔵院善養寺境内のご案内
星住山地蔵院善養寺の最寄り駅と住所
- 京成本線「江戸川駅」徒歩15分
- JR総武線「小岩駅」より徒歩18分
- 東京都江戸川区東小岩2-24−2
星住山地蔵院善養寺近くの観光名所 ご案内
東京と千葉の境を流れる江戸川。河川敷は流域にすむ人々の散歩道。江戸時代は水運の大動脈でした。
東京を東から一望できる展望施設。富士山と東京スカイツリーを眺める最高のビュースポット。
北原白秋旧宅、弘法大師伝説のある羅漢の井、夜泣き石ほか四季折々の表情を見せる素敵な散歩道。
江戸時代、徳川幕府より10万石の大名と同等の格式を認められていた曹洞宗の寺院。
星住山地蔵院善養寺
国指定天然記念物「影向の松」で有名な室町時代創建の古刹。
姫宮と茶室「登龍庵」のある梅と紅葉の名所である自然豊かな公園。
高い評価受けた現代建築の本堂と石庭と竹林、カフェもある名刹。
野菊の墓の舞台と第二次国府台合戦の激戦地でもある野菊苑と西蓮寺。