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国府台天満宮と地域の伝統を伝える辻斬り行事

国府台天満宮秋の国府台天満宮
里見公園の正門脇の細道を公園に沿って進んだ所に国府台天満宮はあります。この神社では毎年正月17日に辻切り行事が行われています。この辻切りというのは、藁でつくった大蛇を町の境界に置くことで、町に悪霊や悪疫などの悪いものが入らないようにする、室町時代から伝わる伝統行事です。市川市内では国府台から国分にかけて行われていたそうです。この国府台辻切り行事は昭和54年4月24日に、市川市指定の民族文化財に指定されています。

国府台天満宮と辻斬り行事

国府台天満宮と辻斬り行事

この天満宮は文明11年(1479)、当地の鎮守として、太田道灌持資が建立したと伝えています。もと法皇塚の墳頂部に祀られていましたが、明治8年(1875)大学校設立の用地として、周辺地域が買い上げられたとき農家と共に現在地に移されました。
この地域では古くから獅子舞・辻斬りといった民族行事が行われてきました。「辻切り」とは人畜に危害を与える悪霊や悪疫が部落に侵入するのを防ぐため、部落の出入口にあたる四隅の辻を、霊力によって遮断してしまうことから起こった名称です。
遮断の方法には注連縄を作って道に張るとか、大蛇を作ってその呪力によって侵入してくる悪霊を追い払うというような方法がとられていますが、千葉県では南部の地方では注連縄を張る部落が多く、北部の地方では大蛇を作る部落が多かったようです。
市川市でも昔は国府台、国分にかけた地域で盛んに行われた行事でしたが、太平洋戦争後は世相の移り変わりとともに次第に廃れ、今では昔の姿を伝えているのは、この国府台の辻切りだけとなってしまいました。
辻切り行事は毎年1月17日、この天満宮境内で行われ、ワラで2メートルほどの大蛇を四体作り、御神酒を飲ませ魂入れをして、町の四隅にある樹に頭を外に向けて結び付けます。こうして大蛇は一年間風雨にさらされながら、町内安全のため目を光らせているのです。
獅子舞については、その継承者が各々の家の相続者に限られていたことと、社会情勢の変化等から、昭和13年を最後に継承が絶えてしまいました。
平成5年3月
市川市教育委員会

国府台天満宮鳥居脇案内板より


抜粋・引用および参考
国府台天満宮鳥居脇案内板
市川市ホームページ

国府台天満宮への交通案内と所在地

国府台天満宮の最寄り駅と住所

  • 京成本線「国府台駅」徒歩13分
  • 北総開発鉄道「矢切駅」より徒歩7分
  • 千葉県市川市国府台3-11

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