説江山正福寺|皮膚の病に霊験あるしなび地蔵尊のある名刹
説江山正福寺は浦安市ただ一軒の日蓮宗の寺院。浦安の歴史と共に流れる境川の南にあり、長い石畳の先に広がる美しく整えられた境内には皮膚の病の霊験で知られる「しなび地蔵尊」と「浄行菩薩」が安置されています。正福寺は
中山法華経寺の末寺で、安土桃山時代末期の文禄2年(1593)に建立された古刹です。
しなび地蔵尊
しなび地蔵尊
昔堀江村に「しなび」という屋号の家がありました。ある時、しなび家の主人が江戸に行商に行ったとき、焼け野原で首が欠けた地蔵尊を見つけました。主人は首を修理するすることを約束し、家に持ち帰って皮膚の病気が治るようにお祈りしたところ、まもなく病が快復しました。主人はさっそく首を修理して元の形に戻し、丁寧に供養しました。
後年、しなび家の者が池田家の養子となり、地蔵尊は池田家の屋敷地先に移されました。昭和38年(1963)に同家の改築に伴い、正福寺の第十九世住職日忍が境内に祠堂を建てて、地蔵尊を安置しました。
今日もこの霊験を伝え聞いた人々が参詣のため、同寺を訪れます。
平成20年2月
浦安市教育委員会
説江山正福寺しなび地蔵尊前案内板より
浄行堂
浄行堂
浄行堂とは、浄行菩薩像を安置しているお堂のことです。
この浄行菩薩像は、明治28年(1895)3月、正福寺第十七世住職顕妙院日心上人によってまつられたものです。
浄行菩薩は、法華経でとくところの末世(仏法が衰え、乱れた世の中)に、衆生(生命あるものすべて)を救済するという四菩薩(上行菩薩・無辺行菩薩・浄行菩薩・安立行菩薩)のうちのひとりで、「清浄な所行の者」という意味をもっています。
この像は、洗仏(病人が自分の体の悪い部分と、仏像の同じところを洗うと治るという)として霊験があると信じられています。まちの人々からは、「浄行様」の愛称で親しまれており、今でも多くの参拝者が訪れます。
現在ある浄行堂は、平成4年(1992)から同6年にかけて、本堂と参道の修復を行った際に改築したものです。
平成16年1月
浦安市教育委員会
説江山正福寺浄行堂前案内板より
引用・抜粋ならび参考文献
説江山正福寺しなび地蔵尊前案内板
説江山正福寺浄行堂前案内板
説江山正福寺ホームページ
江戸川ライン歴史散歩 崙書房
説江山正福寺の最寄り駅と住所
東京メトロ東西線「浦安駅」より徒歩10分
千葉県浦安市堀江2−6−35
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