曽谷山法蓮寺|平将門公伝説のある日蓮宗の由緒ある古刹
曽谷山法蓮寺は市川市大野町の殿台と呼ばれる小高い地にあります。山門へ続く長い白壁、充行院と円行院という塔頭のある本山と呼べるほど格式のある日蓮宗の古刹です。開山は日蓮聖人の大檀越
曽谷教信。
下総の守護家千葉氏の一族曽谷氏は市川市曽谷の領主でした。建長年間より、千葉氏の被官である若宮の
富木常忍、中山の太田乗明と共に日蓮聖人にに帰依し、文応元年(1260)に曽谷の館の傍らに「立正安国論」にちなんで名付けた一寺安国寺を建てました。この年は、鎌倉松松ケ谷の法難に際し日蓮聖人は富木常忍の
若宮館に逃れて滞在した年のことです。後に曽谷教信は出家し、日蓮聖人より法蓮日禮の法号を授けられました。建治3年(1277)年、大野の地に布教の拠点として一寺を開き、自身の出自と法号から曽谷山法蓮寺と名付けました。法蓮寺は日蓮宗草創の頃に建立された由緒ある寺院です。
また、法蓮寺には平将門公をお祀りする大野の人々の信仰を集める駒形大神社の創建にまつわ伝説もあります。昔、法蓮寺の和尚の枕元に3人の馬に乗った武者が現れ、彼らをお祀りすれば災いをはらう守護神となって永久に村を守ってくれると言い残し山門を抜けて東の方角に駆けていったそうです。その中の一人は白馬にまたがっていたそうです。和尚は翌朝境内で蹄のあとを見つけ、夢ではなかったと考えあとを追って行くと蹄の跡は雑木林で消えていたそうです。和尚は昨晩からの出来事尾を村の人々に話したところ、村人たちは平将門公に間違いないとして、雑木林を切りひらき小さな御社を建てました。これが
駒形大神社創建伝説です。駒形大神社の御神体は白馬だそうです。
大野に建つ曽谷山法蓮寺は、日蓮宗草創の頃に建立された歴史と、大野の地で大切に守られている平将門公と駒形大神社の伝説を今に伝える由緒ある寺院です。
桜の頃はまた格別です。
引用、抜粋並びに参考
長谷山安国寺前案内板
市川市ホームページ
駒形大神社参道前案内板
江戸名所図会6 ちくま学芸文庫
改訂新版市川のむかし話
曽谷山法蓮寺の最寄り駅と住所
- 千葉県市川市大野町4-2946
- JR武蔵野線「市川大野駅」から徒歩14分。
曽谷山法蓮寺近くの観光名所 ご案内
大町を貫いて走る国道464号線と大野周辺にはたくさんの梨園と梨の直売所があります。
水辺の遊歩道から自然を学べ、バラ園や紅葉山でゆったりと自然の美を楽しめる公園です。
坂東武者の英雄平将門公をお祀りし、市の民族文化財「にらめっこおびしゃ」を継承する歴史ある神社。
曽谷山法蓮寺
日蓮聖人の大檀越曽谷教信開山の古刹。駒形大神社創建にまつわる平将門公の伝説も伝わっています。
関東武士の英雄平将門公が京都北野天満宮から勧請したと伝えられる歴史ある天満宮。
「乳無し二王像」で知られる日蓮宗の古刹。市川七福神毘沙門天の寺院でもあります。
子宝の神様で知られる「牛頭天王」をお祀りするお堂のある、緑豊かな歴史ある美しい古刹。
市川七福神の大黒天の寺院。日蓮聖人の直弟子で曽谷一族の日宝上人建立の古刹。
日蓮聖人大檀越太田乗明と日高上人ゆか りある日胤上人創建の650年の歴史ある古刹。
万葉集などの和歌に登場する四季折々の植物を集めてつくられた美しい和風の庭園。
白鳥ほかたくさんの水鳥の訪れる貯水池の周りにつくられた公園。桜の名所としても知られています。
市川市内を縦断する、豊かな自然と歴史、文化に触れることのできる素敵な散歩道。
七経塚伝説で知られる桜の霊場として知られる寺院。市川七福神の寿老人と福禄寿をお祀りしています。
常盤井姫による創建伝説と、奉免という地名の由来を伝える、日蓮宗最初の尼寺。