葛西大師まいり|江戸時代から伝わる弘法大師の霊場巡拝の散歩道
葛西大師まいりは江戸川区葛西地域で江戸の昔から続けられている行事の一つ。江戸川区の葛西地区というとついつい新興住宅街のようなイメージを持たれがちですが、実は江戸時代にはとても繁栄した地域でした。江戸川と中川を結ぶ葛西地域の北を流れる
新川は江戸時代、東北や北関東から物資を運ぶ水運の大動脈、また、江戸川区は小松菜に代表されるように近郊栽培の野菜や江戸湾(東京湾)の魚介類を江戸に供給する江戸の台所でもありました。そのような環境から、新田も開発され多くの人が住むようになりました。明治時代初期の地図には新川の南にたくさんの人家があり発展している様子が描かれています。葛西大師まいりは、江戸川区のホームページや霊場寺院の案内板などによると、地域内にある弘法大師を祀る寺院等霊場を巡拝する行事です。以前は毎年5月21日に葛西地域と隣接する浦安の人で全体を巡る行事だったそうです。現在では、長島・桑川組、船堀・宇喜田・小島組、仲町・新田組、雷組の五組に分かれて巡っているそうです。隣接する浦安市と市川市行徳地域にも
浦安・行徳三十三所観音札所巡りがあり、当時の信仰のかたちとこの大動脈の繁栄ぶりが目に浮かぶようです。なお、仲町・新田組の堀江大師と清滝神社は浦安市堀江に同名称の社寺があるので参考としてページ末に掲載しました。
このページでは、葛西大師まいりの霊場の他、それら霊場と関わりのありそうな社寺もご案内しています。新川には
千本桜が咲き、近くには
古川や
一之江境川親水公園などもあり、霊場巡りとあわせて季節ごとにのお花見も楽しめる素敵な散歩道でます。
引用、抜粋並びに参考
江戸川区ホームページ
安照山太子院清光寺門前案内板
医王山応心院東善寺門前案内板
新編武蔵国風土記稿
葛西大師講|長島・桑川組の霊場
行基菩薩ゆかり室町時代創建の浄土宗の古刹。
地蔵菩薩像と阿弥陀如来像庚申塔のある浄土宗の古刹。
長島高城と呼ばれる中世城館の推定地に建つ古刹。
本尊延命地蔵菩薩像を安置する室町時代建立新義真言宗の古刹。
眼病にご利益のある薬師様として親しまれている古刹。
平安・鎌倉・江戸時代の歴史と文化を今に伝える名刹。
静かな佇まいをたたえる室町時代創建の美しい古刹。
葛西大師講|船堀・宇喜田・小島組の霊場
眼病に御利益がある横道のお不動様で知られる名刹。
江戸川区中葛西のバス通りにひっそりと建つ小さなお堂。
威風堂々と建つ本堂、白い石灯籠とお地蔵さんのある美しい寺院。
船堀街道から見える地域で珍しい木造鐘楼門の建つ寺院。
葛西大師講|仲町・新田組の霊場
東京メトロ葛西駅からすぐ、都会の交差点に祀られた地蔵尊。
大きくて美しい江戸川区有形文化財の鐘楼の建つ古刹。
葛西大師講|雷組の霊場
雷不動・波切不動と呼ばれたくさんの信仰を集めていた名刹。
葛西大師まいり周辺の寺院と神社
浦安・行徳三十三所観音霊場巡りの霊場でもある浦安の古刹。
本殿の彫刻と堀江水準標石など浦安市の歴史的遺産を伝える古社。
力強い社殿と可愛らしい狛犬の置かれた桑川新田の鎮守。
美しく整えられた松と七福神像の建つ石庭のある日蓮宗の寺院。