正中山遠壽院 日蓮宗祈檮相傳荒行道場
中山の参道を登り法華経寺の赤門をくぐると朱字で「
當山根本御祈祷系授的傳加行所遠壽院」と刻まれた石柱が目に入ります。石柱手前で左を見ると、太く力強い角材を組んで作ったような遠寿院の冠木門が見えます。朱字の石柱から入口へと続く道をを挟んで左側に「
日蓮宗祈檮相傳荒行道場」と刻まれた石柱あります。門へと続く二間幅程の石畳の小路の両脇には四季折々の彩を添える木々が植えられ、荒行道場らしい素朴だけど力強い門の向こう側に、この中山の地と法華経寺の歴史と伝統を今も伝える
正中山遠寿院があります。
徳川将軍家、加賀百万石の前田家、関東と縁の深い太田道灌の流れをくむ太田家にとどまらず、多くの方々から篤い信頼と信仰を得ていた寺院です。
遠寿院は荒行道場として知られ、寺伝によれば天正19年(1591)11月20日、宗祖日蓮大聖人の御理想である一天四海皆帰妙法の御意志に従ひ、特に行力堅固弘通の志念力の厚い者を選び、相伝することになたのです。その選に選ばれたのが、円立坊開基経王院日詳上人(法華経寺第3代日祐上人の法孫)です。日詳上人は、新たに堂宇を建立し荒行堂としました。それが遠寿院の前身円立坊であります。
文禄2年(1597)法華経寺第十二代貫主日bが大阪府堺市の妙国寺、京都の頂妙寺と本法寺の三山による法華経寺貫主の輪番制度を定めました。しかし法華経寺貫主を一期三ヵ年としたが、修法相承に専心出来ない事を憂い、法華経寺貫主が正伝師、そして祈祷相伝の司として副伝師の制が置かれました。
初代副伝師に選ばれたのが遠寿院第3世遠寿院日久上人です。円立坊開基経王院日祥上人より宗祖日蓮大聖人直授正中山正嫡の祈祷相承を伝授され、一千日の荒行を満行し、今日の修法伝書の殆ど凡てが日久上人の時に結集大成されたものばかりで、祈祷修法中興の師と仰がれいます。
日久上人の徳行を慕い、第四世日行上人は其の院号をとって寺号とし、円立坊を遠寿院としました。
日久上人により大成された修法伝書を代々の伝師(住職)によって今に伝えられています。
また毎年11月1日の入行会に始まり、2月10日の満行会までの100日間にわたる修行も行われています。
門をくぐり境内に入ると、荒行堂(表堂)前に前田家寄贈の枝垂れ梅、その奥には徳川将軍家寄贈の水盤が置かれています。荒行堂の扁額も越中富山十万石第九第藩主前田利幹公によるものだそうです。
遠寿院の春は古木梅の開花にはじまり、荒行満行会、そして境内の桜の開花となります。前田家寄贈の梅は壮大です。そして境内の桜も、法華経寺参道の桜を借景として美しく春を彩ります。
参考並びに引用
遠寿院 門前案内板「荒行堂遠寿院略縁起」
遠寿院 境内案内板「祈祷中興遠壽院日久上人」
遠寿院 境内案内板「古木梅由来」
遠寿院 境内案内板「荒行堂旧水盤由来」
荒行堂旧水盤 徳川将軍家寄贈
古木梅 前田家寄贈
遠寿院
遠寿院の本堂と荒行堂の正面に、大きな白梅があります。加賀前田家よりの寄贈と樹下の案内板に書かれています。大荒行の成満の日から中山ひな祭りの頃、ほのかに薫るたくさんの白い花をつけます。
遠壽院境内に咲く花々
遠寿院は梅だけではありません。桜はもちろん牡丹の花もたくさん咲いています。
遠寿院の本堂と荒行堂の正面に、大きな白梅があります。加賀前田家よりの寄贈と樹下の案内板に書かれています。大荒行の成満の日から中山ひな祭りの頃、ほのかに薫るたくさんの白い花をつけます。
正中山遠壽院の最寄り駅と住所
- JR総武線「下総中山駅」から10分
- 京成本線「京成中山駅」から5分
- 千葉県市川市中山2−3−2
正中山遠寿院近くの観光名所 ご案内
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市川市東山魁夷記念館は、20世紀の日本を代表する国民的日本画家、東山魁夷画伯がの作品をはじめ、身の回りの品やさまざまな資料を通じ、その生涯と芸術をご紹介する記念館です。
奥之院は日蓮聖人がはじめて説法をした地とされています。また、法華経寺第一世貫主、日常聖人が法華寺を建立した地でもあります。ひっそり咲く紅梅が魅力。
正中山遠壽院
日蓮宗祈檮相傳荒行道場として有名な正中山遠壽院。徳川将軍家、前田家、道灌ゆかりの太田家など古くから人々の厚い信仰と信頼を集める、中山の歴史と伝統を伝える寺院。
剣豪宮本武蔵の隠れ家、吉川英治著「宮本武蔵」で武蔵と伊織が出会った場所として紹介されているお堂。
市指定文化財「日蓮坐像」と、忠臣蔵「松の廊下」に登場する梶川与惣兵衛ゆかりの歴史あるお寺。
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戦国里見氏の少年武将広次にまつわる言伝えのある神社。
戦国里見氏に仕えた武将正木時総にまつわる言伝えのある古社。
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永井荷風に紹介された、葛飾湧水群を偲ばせる住宅街に残る井戸。
満開の桜と国指定重要文化財の共演が美しい、鎌倉時代から続く古刹。
市川を縦横に流れる真間川は、桜の名所としても有名です。お花見の時期にはたくさんの人で賑わいます。
JR本八幡駅からシャトルバスも出ている商業施設。博物館や図書館あり、一日中楽しめます。
桜のお花見の名所として知られる中山法華経寺。国指定の重要文化財が複数ある博物館のような古刹。