妙法華山宣要寺|永井荷風の「福寿草」の歌碑のある北小岩の古刹
妙法華山宣要寺は、江戸川区北小岩に建つ室町時代初期に開かれた日蓮宗の古刹です。御本尊は
中山法華経寺初代貫主
日常聖人作「 日限満願日蓮大菩薩像」です。京成線沿線すぐ脇に立つ宣要寺には、戦後市川市に住んでいた作家
永井荷風の「福寿草」の歌碑が本堂と鐘楼堂の間に置かれています。また、瑞宝の松と呼ばれる参道脇の松の下には、第二十五代木村庄之助筆の碑も建てられています。桜の季節には、境内の堂宇を彩るように桜の花の咲きます。
妙法華山宣要寺
宣要寺
日蓮宗で、妙法華山と号します。応安三年(1370)中山法華経寺の第三世日祐上人が、一寺を建てたのが始まりです。本尊は、日限満願日蓮大菩薩像です。日蓮聖人が富木播磨守の館で、百日説法をした時、聖人に長く留まっていただきたいという願いを込めて富木氏が彫刻しました。満願の日に完成したので聖人は自らこの像の開眼をしました。
この尊像は、日限祖師ともいわれています。寺宝として、天保十一年(1840)起刻の、法華経二十八品御鬮(おみくじ)版木と、安政六年(1859)起刻の略縁起版木があります。
境内にある梵鐘は、藤原定篤の作です。また、本堂の前庭にある老松は、瑞宝の松と称し、姿も美しく一本の枝は山門まで長く伸びています。
■柴又帝釈天石造道標
昭和六十一年(1986)二月登録
江戸川区登録有形文化財・歴史資料
佐倉道の要衝に、天保四年(1833)に建てられた高さ一三〇センチの道標です。
平成一三年十一月 江戸川区
妙法華山宣要寺門前案内板より
出典・抜粋・引用および参考
妙法華山宣要寺門前案内板
妙法華山宣要寺の最寄り駅と住所
- JR総武線「小岩駅」より徒歩13分。
- 京成線「京成小岩駅」より徒歩7分・「江戸川駅」より徒歩9分
- 所在地:東京都江戸川区北小岩2−37−15
永井荷風の『断腸亭日乗』などで紹介された観光名所
永井荷風が断腸亭日乗のなかで幾度も紹介している古刹。
昭和21年5月8・9日に訪れたことが断腸亭日乗に書かれています。
荷風は昭和21年12月4日に奥之院を訪れています。
昭和21年5月9日に訪れたことが断腸亭日乗に書かれています。
荷風は昭和21年11月30日に訪れ、山門の彫刻を紹介しています。
昭和21年5月8日に訪れたことが断腸亭日乗に書かれています。
荷風は春に真間で桜の花見をしたことを表す歌をよんでいます。
永井荷風の断腸亭日乗の一文を刻んだ石碑のある神社。
頼朝公伝説も伝えられる崖の上に立つ桜並木の美しい神社。
万葉集にうたわれた絶世の美女手児奈を祀るお堂。
北原白秋が一時住み、真間の井のあることで知られる寺院。
行基菩薩造営の下総国国分寺跡に建つ古刹。
断腸亭日乗昭和21年3月18日に訪れた様子が描かれています。
断腸亭日乗昭和21年9月12日の項に書かれています。
傘を片手に真間川の沿道を歩く荷風の姿がよく見られたそうです。真間川は桜の名所でもあります。
浦安、行徳、行徳橋、市川橋、国府台、葛飾橋など江戸川堤を荷風が訪れる様子が描かれています。
永井荷風は度々市川駅前で夕餉をとっていました。現在とは違う風景が描かれています。
JR本八幡駅からバスで行徳や浦安に行く様子が描かれています。行徳橋で降りた記事もあります。
断腸亭日乗に昭和22年2月9日に訪問した様子が描かれています。
昭和22年1月26日、荷風により再発見された井戸。
断腸亭日乗に昭和22年2月9日に訪問した様子が描かれています。
断腸亭日乗に昭和22年1月26日の項に紹介されています。
昭和22年8月21日隣室の騒音から逃れて訪れたと記されています。
昭和22年10月19日の御祭礼の記事が載っています。
昭和22年10月19日の御祭礼に訪れた様子が記されています。
妙法華山宣要寺
本堂奥、鐘楼堂脇に永井荷風の福寿草の歌碑があります。
昭和23年から昭和26年にかけて数回登場します。